【ラグビー部 ジュニア入替戦 プレビュー】2017.12.01

専大のジュニアチームは2015年にカテゴリー3(C3)からカテゴリー4(C4)に降格した。2014年に昇格したプレミアとのW降格だった。
この年のジュニアの戦いぶりは記憶に残っている。ひと言で言うと当たり負けが多かった。大東との試合では前半に0-19と圧倒され、最終的には20-31ながら内容的には完敗。最下位を争った青山学院戦、同じく青学と争ったプレーオフは29-33、33-36といずれも僅差だったが、フォワードのピックアップゴーを止めることができず同じような形で敗れた。
ジュニアの入替戦はプレミアの入替戦(関東学院)の一週間前に伊勢原グラウンドで行われ、立正に14-77と大敗。次週に向けて暗雲が立ち込める試合となってしまった。
思うに2015年は本当にいいことがなかった。
しかしジュニアは翌2016年、全勝で入替戦に進出。入替戦で拓大に67-29と圧勝して1シーズンでC3に復帰した(この試合で突進してくる相手FWをタックルするでもなく、立ったまま羽交い締めにして止めた高橋昂平は凄かった)。

今季のジュニアの目標はプレミアとのW昇格。
その初戦となった立正戦では流れるようなバックス攻撃を見せるも 、前半はディフェンスが甘く取って取られての展開となり29-31。が、後半は修正して31-5と抑え込み、ファイナルスコアは51-36と快勝。思えばこれが秋の公式戦連勝のスタートとなった。
続く関東学院戦はキックオフ早々に3連続トライを奪取。その後、連続トライを取られて立正戦の再現かと思われたが、ここから立て直しててトライを量産。前半を52(8T6G)-19で折り返すと後半も24-12とし、ファイナルスコアは76-31の圧勝(※)。続いて行われたC同士の練習試合も75-21と圧勝した。

試金石になる試合と思われたのは大東戦。2015年はフィジカルで圧倒されただけに、今季の強さが本物なのかを確認できる相手だった。が、ピッチに立った両チームの選手の身体つきを見ると専大の方が大きい印象すらある。対して大東もサイズはそこそこだが、筋肉のムキムキ感は少ない。
いざ試合が始まるとスクラムも押し勝つほどで、これまで通りのランニングラグビーを展開。44-21で完勝といえる内容だった。

ジュニアの最終戦は2015年にやられた青山学院。ここまで相手も全勝で、勝った方が入替戦進出という一戦。この試合も開始早々から3連続トライを上げる上々のスタートとなったが(19-0)、その後、反撃を食らう。青山はこれまでの対戦相手よりも歯ごたえがあり、フォワードの突進に加えてキックをうまく使ってバックスを走らる。前半終了間際にトライを許して24-28。後半、PR束田のこの日2本目のトライで29-28と再逆転するも青学にトライを取り返されて29-33。残り10分まで勝負はどちらへ転ぶかわからない展開だった。
が、水野景介(WTB・1年)が相手ディフェンスをハンドオフで払いのけて左隅にトライを決めて34-33とすると、ここからさらに4連続トライを決めてあっという間に青学を突き放し、ファイナルスコアは60-33。ほぼWスコアで終了した。

今季のジュニアチームは佐藤悠(ジュニアチーム・キャプテン)−石原のハーフ団が高いレベルで安定。これに倉島、木元の両CTBが良くからみ、たびたびビッグゲインを見せる。ウイングは水野、山崎ともスピード、強さを兼ね備えており決定力は抜群。フォワードもよく走っており、トライも多い。ディフェンスにやや難はあるものの、プレミアと同じラグビースタイルで相手を圧倒して入替戦進出を決めた。
相手はC2最下位の中大。相手にとって不足はない。
2015年、1部では後半20分過ぎに同点に追いつきながら、石原のパスをインターセプトされて突き放された。今回の試合はその石原にとっても仮を返すチャンスだ。
なにより、秋に入っての公式戦はプレミア、ジュニアとも全勝で駆け抜けただけに、ここで黒星をつけるわけにはいかない。C2に昇格して次週の関東学院との入替戦に弾みをつけるのが、ジュニアの最重要ミッションであることは言うまでもない。
そしてたどり着いたC2で来季待ち受けるのは、筑波、早稲田、法政日大といった面々である(筑波は優勝したのでC1との入替戦にのぞむ。入替えがあった場合は流経大)。

今季の専大ラグビー部は本当に素晴らしかった。しかしまだ何も掴んだわけではない。
ここからが本番だ。選手はこの1年間、積み上げてきた成果を入替戦という舞台で存分に発揮してくれるだろう。
サポーターも心を一つにしてラスト2試合を全員力で勝ち抜く。

大学ジュニア選手権
専修大学 対 中央大学
12月2日 中央大学グラウンド 13:00KO 

※この試合(関東学院大戦)はYouTubeで見ることができる。
前半 
後半 

文責:京谷六二